神様がくれた贈り物

日々のできごと、気づき、その時々に助けられたり、共感した歌やことばなど。

手紙~愛する子どもたちへ

先日、本屋さんでたまたま手にとった本の中に書かれていた詩。

作者不明の4つの詩が紹介されています。

1つめの詩はネットで見つけて知っていたけれど、

何度読んでも素晴らしい!!(次の記事で紹介しよう♪)

ここで紹介するのは3番目の詩。

 

手紙~愛する子どもたちへ

 

年老いた私が ある日 今までの私と違っていたとしても

どうかそのまま私のことを理解して欲しい

 

私が服の上に食べ物をこぼしても 靴ひもを結びわすれても

あなたに色んなことを教えたように見守って欲しい

 

あなたと話をするとき 同じ話を何度も何度も繰り返しても

その結果をどうかさえぎらずにうなずいて欲しい

 

あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本の温かな結末は

いつも同じでも 私の心を平和にしてくれた

 

悲しい事ではないんだ 消え去っていくように見える 私の心へと

励ましのまなざしを向けて欲しい

 

楽しいひと時に 私が思わず下着を漏らしてしまったり

お風呂に入るのを嫌がるときには 思い出して欲しい

 

あなたを追い回し 何度も着替えさせたり 様々な理由をつけて

嫌がるあなたとお風呂に入った 懐かしい日のことを

 

悲しい事ではないんだ 旅立ちの前の準備をしている私に

祝福の祈りを捧げて欲しい

 

いずれ歯も弱り 飲み込む事さえ出来なくなるかもしれない

足も衰えて 立ち上がることすら出来なくなったら

 

あなたが か弱い足で立ち上がろうと私に助けを求めたように

よろめく私に どうかあなたの手を握らせて欲しい

 

私の姿を見て悲しんだり 自分が無力だと思わないで欲しい

あなたを抱きしめる力がないのを知るのはつらいことだけど

 

私を理解して支えてくれる心だけ持って欲しい

きっとそれだけでそれだけで 私には勇気がわいてくるのです

 

あなたの人生の始まりに 私がしっかり付き添ったように

わたしの人生の終わりに 少しだけ付き添って欲しい

 

あなたが生まれてくれたことで 私が受けた多くの喜びと

あなたに対する変わらぬ愛を持って 笑顔で答えたい

 

私のこどもたちへ

愛するこどもたちへ

 

神様が書いた4つの詩

神様が書いた4つの詩

 

製薬会社にいたとき、約10年間アルツハイマー病の

新薬の研究開発に携わっていました。

私は、臨床試験のために、100歳近い認知症患者さんに、

ある種の副作用が出る可能性のある新薬を、

あの手この手で勧めて治験に参加してもらうように

お願いすることにとても抵抗がありました。

 

認知症の治療の場合は、患者さん自身は認識できない

ケースが多いので、ご家族の同意が重要になります。

私は、100歳近い患者さんが、副作用がある薬を

飲んでまで認知機能がわずかに改善することを

望んでおられるのだろうか、とよく考えていました。

 

今思えば、薬の意義を深く考えさせてもらえた

貴重な経験でした。

 

この詩を読んだとき、涙がこぼれてきました。

正そうとしたり、もっと良くしようとしたり、

自分が楽になることを考えたり。

そういうことの前に、

ありのままのその人を優しく受け止めること。

それが一番の愛なのでしょうね。