お祖母ちゃんが遺してくれたメッセージ
先日、突然自宅のテレビの電源が入らなくなりました。
朝まで普通に観れていたのに、お昼に出かけて帰宅すると
電源が入らなくなってしまったのです。
色々と手は尽くしたのですが、全くダメ。
9年目のテレビなので、故障してしまったのかなと思い、
二階の私の部屋にあるテレビを一階の居間に移動しようと
しました。
二階で確認した時は、間違いなくテレビが映ったのですが、
一階に母と二人で運んで電源を入れると、今度は私の
新しいテレビまでが電源が入らなくなってしまったのです。
テレビの説明書を探しているとき、
机の奥から、先月亡くなった祖母の手紙と「愛」という
タイトルの詩が出てきました。
祖母は94歳で亡くなりましたが、6年前の88歳の誕生日、
すでに認知症が始まりかけていた頃に書かれたものです。
テレビが壊れ、テレビの音のないその静かな晩に、
両親と3人でこの詩を読み、涙しながら、
激動の時代、激動の人生を逞しく生きた祖母を静かに偲びました。
「愛」
朝顔のつるが延びてきた。
物置の隅にあった竹竿を立てた。
竿がなければ 朝顔のつるは
互いに絡み合い 他の花にも絡みつき
真っ直ぐには育たない。
朝顔を蒔かなければ
この竹竿を捨てていたかも知れない
使い道が生まれ 竹竿も活かされた
どちらが先に必要とされ
どちらがどちらを助けたかは分からないけれど
共に活かされて 生きている