神様がくれた贈り物

日々のできごと、気づき、その時々に助けられたり、共感した歌やことばなど。

「今ーここ」で記憶を再体験するということ

クライエントは、今がその時であるかのように経験し、過去の思いを現在の行為に転換しなければならない。単にその時の光景を思い出すだけでなく、「今ーここ」でしっかりと再体験する必要がある。

その場面に、今ひたりきり、強い悲しみ、あるいは場合によればほっとした感じや罪の意識、その他何であれ、その時に中断された感情を出し切り、自分のものにしなければならない。過去の事実を思い出すことだけでは不十分で、過去のその場へ心理劇のように戻っていく必要がある。

自分自身について話すことが自分自身を経験することへの抵抗であるのと同じように、過去に経験したことについてべらべらしゃべることは、ポンペイの遺跡にはもはや生命がないのと同じで、過去の沈殿物をそのまま放置しておくようなものである。

過去をうまく創り直すチャンスは残されているのに、生き生きと再体験できない人が多い。神経症の人の記憶というのは、人の行動の考古学者ー精神分析家ーにとっては豊かな狩場である。人の記憶は今でも生命力を持ち、中断され、未完結のまま置かれているものであり、本当に消化され、統合されることを待っているものである。その消化ー同化がなされるのは、「今ーここ」、現在でなければならない。

ゲシュタルト療法 その理論と実践 F・Sパールズ」より

キネシロジーで、今、目の前にはない事やモノに対するストレスを調整するとき、イメージ力がすごく大事だな~と感じいたのですが、この記述をみて「そういうことだったんだ~」と腑に落ちました。